中日の新外国人ジョエル・グスマン外野手(26=オリオールズ2A)が開幕弾から新天地・日本での成功をつかみ取る。

 10日、ナゴヤ球場での調整後に新幹線で横浜へ移動した。明日12日の横浜との開幕戦に向け、臨戦態勢に入った。

 「たとえホームランを2本打っても、チームが勝たなきゃ意味がないと思っているよ。チームが勝つことが最優先。でも、打てたらいいね」。

 成功への良い手本がある。先輩ブランコも09年、来日1年目の開幕戦で名刺代わりの本塁打を放った。相手は同じ横浜。ここから、39本のアーチをかけ本塁打と打点の2冠王に輝いた。ド派手なスタートから成功した道筋を見習う。

 ナゴヤ球場ではそのブランコと並んでフリー打撃。先輩とは対照的にセンター中心の軽打でじっくりと感触を確かめた。35スイングで柵越えはわずか2本だったが「準備は整ったよ」と手応えを口にした。

 「開幕戦は特別。アドレナリンも出るし、興奮するだろうね」。

 東日本大震災からの復興を願い、トレードマークとなった後頭部の髪形を日の丸にして臨むことになる開幕戦。5番右翼をつかんだG砲が、開幕の特大弾でスタートを切る。【八反誠】