福留、今季絶望ピンチ!

 阪神は28日、福留孝介外野手(36)が、大阪府内の病院で左膝内側半月板のクリーニング手術を受けたと発表した。左膝故障のリハビリを行ってきたが、重い決断を下した。和田監督は「最低3カ月はかかる」と衝撃発言。シーズン終盤の復帰を目指すが、最悪の場合、今季絶望となる可能性もある。楽天には9回に逆転負け。4連勝を逃し、首位巨人に0・5差肉薄チャンスを逸した。

 痛恨の逆転負けを喫した楽天戦後、さらにショッキングな事実が明らかになった。福留の左膝は予想以上の重傷だった。「左膝内側半月板のクリーニング手術」を受けたという球団発表を受け、和田監督が厳しい表情で今後の見通しを説明した。

 「リハビリと術後の様子を見てからだけど、最低3カ月はかかるということなので…。シーズン終盤、一番大事なところで帰ってくる可能性があるから。だから(手術に)踏み切った」

 福留は5月3日のヤクルト戦(甲子園)でタイムリーヒットを放った際に左膝を負傷した。直後は軽傷と見られ、首脳陣も、本人も1軍に同行しながらの回復をはかった。ただ、症状が改善しないために同8日に出場選手登録を抹消された。その後は2軍の鳴尾浜球場を中心に保存療法を開始したが、同時に病院での診断を受けながら、首脳陣、トレーナーとともに最も早く戦列復帰できる方法を探っていた模様。その結果、手術が最善策であるとの結論が出たため、踏み切ったようだ。

 「チームが必死に戦っている最中にもかかわらず、自分のことでチームに迷惑をかけてしまい、申し訳ない気持ちでいっぱいです。1日でも早くファンの皆さんに元気な姿をお見せできるように、リハビリに取り組んでいきたいと思います」

 福留は球団広報を通じて、コメントを発表した。メジャーから移籍1年目の今季、5番打者として開幕から勝負強い打撃で貢献してきた。また、右翼守備では何度もチームのピンチを救った。それだけに首脳陣も早期復帰を望んでいたが、前半戦絶望は確実。今季中の復帰を目指していくが、その過程は決して容易ではない。

 それでも指揮官が話したように、優勝争いの土壇場で福留が戻ってくれば、大きな戦力。悲願の優勝へと突き進むチームの力になるべく、リハビリに励む。

 ◆半月板クリーニング術

 膝の軟骨で、運動を滑らかにするクッション役の半月板が損傷した状態を修復するため、痛んだ軟骨をなめらかにしたり、損傷部分を一部切除するなどする手術。阪神では城島らが受けている。