「地味キャラ」だった西武ドラフト6位の岡田雅利捕手(24=大阪ガス)が念願の?

 主役を演じた。南郷キャンプ初の休養日となった5日、同じ新人の豊田拓矢投手(26=TDK)と観光イベントに出掛けた。最初のカヌー体験で“事件”は起きた。オールを手に意気揚々と出航。強い横風を受けながら約200メートル先の無人島・小島に上陸する…はずだった。

 「インストラクターの人の指示に従ったんですけど、ランニングで体も疲れていたし粘りを欠いたというのはあると思います」。第1クールでの走り込みが影響したのか、バランスを崩し転覆した。さらに復路でも波打ち際でカメラが待ち構える目の前で豪快に転覆し、海中に消えた。「2度目はやばいなって思ったけど絵的にも『落ちた方がおいしいな』と思いました」と狙い通りのアングルに胸を張った。

 主役へのバイブルはある。大阪桐蔭出身で高校時代は日本ハム中田とバッテリーを形成。西武入団後はドラフト1位で後輩の森友哉捕手(18=大阪桐蔭)が同期で、同校の先輩には主砲中村、後輩は昨季打点王の浅村と主力選手が顔をそろえる。「大阪桐蔭出身の選手がみんな活躍している。僕もその使命というか、責任があると思う」ときっぱり言い切る。

 ランニングメニュー中心の第1クールを乗り越えて、第2クールからは徐々に練習も本格化していく予定だ。「自分からもっと声を出せるようにして、守備練習で肩をアピールして目立ちたい」と本職でも主役に名乗りをあげる。【為田聡史】

 ◆岡田雅利(おかだ・まさとし)1989年(平元)6月30日、奈良市生まれ。大阪桐蔭時代は2年から正捕手として夏の甲子園に出場し、3年のセンバツでは、日本ハム中田とのバッテリーでベスト8進出。社会人の大阪ガスを経て、13年ドラフトで西武から6位指名を受け入団。172センチ、80キロ。右投げ、右打ち。年俸1000万円(金額は推定)。