日本ハムの秘密兵器に侍戦士が急浮上!

 ドラフト3位の岡大海内野手(22=明大)が、栗山英樹監督(52)から高評価を受けた。1軍の沖縄・名護キャンプ休日だった14日、2軍が同地で練習を行った。視察した指揮官は強肩で快足のルーキーに一目ぼれ。明日16日の紅白戦(国頭)で右翼のスタメンとして出場することが確実となった。今季は大谷が投手優先となっており、手薄な外野陣の救世主となりそうだ。

 新戦力が身体能力の高さを存分に発揮した。キャンプ2軍スタートの岡が、1軍が拠点を置く名護で躍動した。シートノックでは右翼に入り、明大時代に投手として最速152キロを誇った鉄砲肩でレーザービームを披露。フリー打撃ではライナー性の鋭い当たりを連発。連日の雨で久しぶりの屋外での打撃に「力んじゃいました」と言いながら、2本の柵越えも放ち、視察した栗山監督の前でパンチ力もアピールした。

 昨年11月に大学生ながら侍ジャパン入りした実力を見せ、開幕1軍の候補に急浮上した。「(栗山監督を)意識しないようにしていました」と笑って振り返ったルーキーだが、指揮官の期待値は高騰していた。「岡の潜在能力は楽しみ。守りと足で勝負できる」。将来性あふれる動きを見て、16日に国頭で行われる紅白戦でスタメンに抜てきされることも確実となった。

 手薄な外野陣の救世主となりそうだ。二刀流2年目の大谷が先発ローテ入りを目指し、投手重視で調整中。昨季は野手として右翼を守ったが、体の負担を考慮してDHに入ることも濃厚だ。そんなチーム事情も重なり、粗削りながら強肩で長打も放てる貴重な右打者として、一気にレギュラー奪取の可能性も秘める。「足と肩は相手も関係ない。自分がしっかりやれば、アピールできる」と、自信を見せた。

 本格的に外野に挑戦するのは今キャンプから。指導する紺田2軍外野守備走塁コーチは「能力は十分。まだ荒いけど、平均点以上には絶対なる」と太鼓判を押す。現状は、基本的な動作をたたき込まれている段階だが「戸惑いはないです」と意欲的だ。日本ハムのとっておきの秘密兵器が、チーム全員が集合する16日にいよいよベールを脱ぐ。【木下大輔】