ソフトバンクの新人で唯一A組の森唯斗投手(22=三菱自動車倉敷オーシャンズ)が26日、新球パームボールに挑戦した。この日もブルペンで「ヨシッ!」と声を上げながら、体全体を使って全力投球。50球に近づいた時に加藤投手コーチから自身が現役時代に得意としたパームボールを直伝された。

 「遅いボールも持っておいたがいいと言われて。初めて投げました」とさっそく手のひらで球を包み込んで3球試してみた。森の持ち球はスプリット、スライダーと高速変化ばかり。カーブもあるが腕の振りが緩んで相手に分かりやすい。直球と同じ腕の振りで投げられるパームがあれば、緩急がつき、強気一辺倒の投球にも幅が出る。

 加藤投手コーチは「来年、再来年に向けての話ですよ」と話した。森も「試合ではまだ考えていない」と話すが、社会人時代に先輩からカットボールを教えられ即日マスターした器用さを持つ。全力右腕が減速を覚えれば、1軍定着への道もさらに開けてくる。