<日本ハム6-4西武>◇15日◇札幌ドーム

 電光石火の一撃だった。西武の新外国人エルネスト・メヒア内野手(28)のバットが火を噴いた。来日初打席の2回無死、カウント1-1からのファーストスイング。上沢の内角寄りに入ってきた139キロ直球を強振した。「完璧じゃなかったけどホームランにするには十分な感触。いろいろ考えずに打席に立ち、打った。すごくハッピーだよ!」。来日1号は、あっという間に左翼席に着弾した。

 立ち合いの強さが際立った。来日後、初実戦となったJR北海道との2軍練習試合(13日)の1打席目に、いきなり場外弾。試合前の打撃練習でも最初のスイングで詰まりながらもバックスクリーンに放り込んだ。「ホームランを狙っているわけじゃない。うまく捉えた結果がホームランになった」と、ミートを重視するクレバーさを証明した。

 対照的にチームは今季3度目の4連敗。借金も同ワースト13と厳しい数字が並ぶ。伊原監督は「本塁打を打ったのに(チームが)乗っていかない」と苦言を呈しながらも、「あれだけの体格でバットの芯で捉えれば長打、本塁打も多くなる。相当相手にプレッシャーをかけてくれると思う」と、新大砲に浮上の命運を託した。【為田聡史】

 ◆エルネスト・メヒア

 1985年12月2日、ベネズエラ生まれ。サグラド・コランソ・デ・ヘスス高から05年ドラフト外でブレーブス入団。大リーグ経験はないが、09、12年オフにベネズエラ・ウインターリーグでMVP。13年は3Aで28本塁打。198センチ、118キロ。右投げ右打ち。今季推定年俸3500万円。

 ▼メヒアが来日初打席で本塁打。初打席本塁打は今年3月28日西浦(ヤクルト)以来56人目で、外国人選手では13年3月29日ロペス(巨人)以来22人目。西武では68年8月21日小室、75年5月30日山村善、90年9月24日佐伯、99年6月25日ポール、11年8月5日マルハーンに次いで6人目になる。