8年ぶりの黒田博樹投手(39)との再会を心待ちに、広島河内貴哉投手(33)が順調な調整を続けている。

 16日、合同自主トレに参加した左腕は、全体練習後にキャッチボールでフォームの確認を重ねた。昨季は左打者への意識が強過ぎて踏み出す右足が一塁側に大きくインステップし、球威や制球に影響。左肩手術から復帰後最少となる12試合登板に終わった。さらにシーズン終了後には左肩炎症が発覚し、11月はノースロー。12月からネットスローを再開し、インステップと右肩の開きを矯正している。「今は意識付けのために極端にやっている」。年末年始、元日も休まずフォーム安定に費やした。

 2000年から07年まで一緒にプレーした黒田の復帰も発奮材料となっている。「プラスでしかない。精神的にも技術的にも支柱。人間的にも素晴らしいし、どれだけチームのプラスになるのか楽しみ」。先輩右腕と8年ぶりの共闘となる今季は、河内にとって勝負のシーズン。「立場としては土俵際、崖っぷち。手術してから1日1日を後悔しないようにやっているが、危機感はある。まず左(打者)は絶対に抑えるくらいのイメージを作りたい」。16年目のシーズンに、不退転の覚悟で臨む。