巨人は16日、「野性味」をテーマに掲げた沖縄2次キャンプをスタートさせた。この日午前、1次キャンプ地の宮崎から空路で移動。練習の冒頭、原辰徳監督(56)は「野性的にしっかり時間を使ってくれ」と訓示を行った。初の対外試合となる18日の韓国・サムスンとの練習試合に宮国椋丞投手(22)が先発。オープン戦の開幕となる21日の広島戦は、菅野智之投手(25)が先発する。開幕ローテ、開幕投手を争う2投手から、サバイバルが幕を開ける。

 ポカポカ陽気の沖縄の青空の下、原監督が円陣の中心に立った。表情をグッと引き締め、言葉に力を込めた。「野性的にしっかり時間を使ってくれ」。チームスローガンに「新成」を掲げ、キーワードに「野性味」を加えた。宮崎では野手陣は160キロマシン、投手陣は投げ込みでサバイバルを制する牙を研いだ。2次キャンプ、沖縄の地で野性味を爆発させる。

 オープン戦の開幕となる21日の広島戦は、菅野が先発する可能性が高まった。15日の紅白戦では同じく開幕投手を争う内海と先発。2回1失点で今季の初実戦を終えた。原監督は3月中旬まで競わせる方針で、2年連続の大役を目指す右腕をオープン戦の開幕投手に任命。昨年同様、実戦の野に放ち、結果で開幕投手の座を決める。

 対外試合初戦は、先発ローテのサバイバルに位置付けられた。18日の韓国・サムスンとの練習試合、先発に抜てきされたのは宮国だった。初戦の先発を聞かれ、原監督が「宮国です」と明言。今村も登板するとみられ、ともに紅白戦で2回を無失点に抑え、先発ローテを狙う2人の若武者を争わせる。宮国は「野性味を前面に、アピールしたいです」と意気込んだ。

 守護神を狙う沢村は、侍ジャパンで野性味を磨き上げる。原監督は「力を測ってね」と期待。沢村は「少しでも自分のレベルアップにつなげ、チームのプラスになるものを吸収したいです」と力を込めた。野性味キャンプが、サバイバル態勢に入った。【久保賢吾】