3月10、11日の欧州代表戦(東京ドーム)に出場する侍ジャパンメンバー26人が16日、発表された。オリックスからは松葉貴大投手(24)が選出された。小久保裕紀監督(43)は世界に羽ばたけとエールを送った。

 伝説の左腕への第1歩だ。オリックス松葉が、侍ジャパンのメンバーに選出された。同メンバー入りは13、14年に続いて3度目。チームからともに選出された正捕手の伊藤から「世界を相手に松葉と挑戦したい」と激励され、自身も「今年こそ2桁勝ちたいし、侍の経験をシーズンにつなげたい」と意気込んだ。日本代表にとって、次世代を担う左腕投手としての期待も大きい。

 野望がある。江夏豊氏(野球評論家)に続く道だ。松葉は昨年3月に、元客室乗務員の夫人(年齢など非公表)と結婚。夫人はスポーツ栄養学などに関する知識が必須の「アスリートフードマイスター」の資格を持ち、内助の功で入団時より5キロ増の180センチ、82キロの体格になった。それでも今キャンプで対面した江夏氏の、身にまとうオーラに圧倒された。「(自分は)まだまだだなと思いました。もっと体をつくらなければ」と求める理想はより明確になった。

 江夏氏からはキャンプのブルペンで「しっかりと下半身を使って投げるように」と助言ももらった。この日は今キャンプで初のフリー打撃に登板。山崎勝、伏見を相手に50球を投げ、新球のツーシームを含む全球種を試して2球空振りも奪った。受けた伊藤も「投げている球は成長している」と目を細めた。昨年8勝1敗と貯金7を作った左腕が、3度目の侍を経て勝利数も貯金も上乗せする。【堀まどか】