ポスト谷繁はオレだ!

 中日のドラフト4位、早大・杉山翔大捕手(21=東総工)が6日、都内の同大学で指名あいさつを受けた。大学ではチーム事情もあり内野を守ったが、本来は捕手。1年春から2つ上の斎藤(現日本ハム)とバッテリーを任された強肩捕手は「守りでアピールしたい」と竜の捕手争いに参戦する。

 風穴をあけるのはこの男だ。中日で「ポスト谷繁」が叫ばれてもう何年もたつ。その間に複数のキャッチャーが加入したが、将来の正捕手と言えるだけの選手は出てきていない。杉山の強みは捕球から二塁送球まで1・81秒というステップの速さ。そして何よりも東京6大学リーグで3冠王を獲得したパワフルな打撃だ。

 目標の選手はもちろん、谷繁だ。24年連続本塁打と衰え知らずの打撃と、投手王国を支えるリード。背番号27のプレーを頭に浮かべて「勝負強い打撃と配球、ゲームメーク。すべてで憧れます。経験を吸収したい」と意欲。早くも弟子入りを熱望した。173センチと決して大柄ではないが、ガッチリとした体形はどこか谷繁を思わせる。竜のスギちゃんが捕手競争に割って入る。

 ◆杉山翔大(すぎやま・しょうた)1991年(平3)2月10日、千葉・旭市生まれ。小学3年から友人の誘いで野球を始める。東総工で捕手。早大では1年春からレギュラー。4年秋の東6大学リーグでは戦後13人目の3冠王を獲得。好きな食べ物は肉。卒業論文のテーマは「スイングスピードと飛距離」。遠投115メートル。173センチ、88キロ。右投げ右打ち。