補欠の星になる!

 オリックスのドラフト6位、JR東日本・戸田亮投手(24=高千穂大)が17日、東京都内で交渉し、契約金3000万円、年俸800万円(金額は推定)で仮契約。「僕は補欠の人の気持ちが一番分かっていると思う。忘れないで、エリートに負けてたまるかとやっていきたい」と意気込んだ。

 プロを目指した選手には珍しく、補欠人生を歩んできた。少年野球では「9人ちょうどでグラブを持っていればレギュラー」で3番捕手だったが、中学のシニア時代は二塁手の控え。強豪ではない大成高(西東京)でも一塁、外野の控えで、公式戦出場は代打中心のわずか5試合だった。

 「試合に出られるかも」と進んだ東京新大学リーグ2部の高千穂大で、元日本ハムの嶋田信敏監督代行(52)に投手転向を命じられ、素質が開花した。雑草魂で目標の「開幕1軍」をつかむ。

 ◆戸田亮(とだ・りょう)1988年(昭63)9月4日、東京都生まれ。小学4年から鷺宮スタージョーズで野球を始める。小6から中野リトル、中1から城西シニアでプレー。大成高では3年夏に1回戦敗退。高千穂大では1部通算7勝、2部通算17勝。JR東日本で最速152キロに成長。183センチ、80キロ。右投げ右打ち。家族は両親と姉。