故郷の沖縄ソングに乗って、新人王いただきサ~!

 ソフトバンクドラフト1位亜大・東浜巨投手(22=沖縄尚学)が19日、都内のホテルで亜大の東都秋季リーグ優勝祝賀会に出席。福岡ヤフードームでの登場曲に、沖縄出身の人気バンドHY(エイチワイ)の曲を使用する意向を明かした。メンバーが同じ小学校出身のHYから快諾され、戦う準備が整ってきた。

 東浜がHYの曲に乗って福岡ヤフードームのマウンドに登場する希望を明かした。HYのメンバー5人全員が、自分と同じ沖縄・うるま市出身。しかもボーカル新里英之(29)ら3人が同じ与那城小学校を卒業している。メンバー全員が83年度生まれで、90年生まれの東浜とは入れ違い。それでも、ご近所さんの大スターの曲は、楽曲としてもお気に入りだ。

 東浜は「小学校の先輩ですし、ぜひ使いたいと思ってます。どの曲にするかは今から決めたいと思っているんですが、本人たちに許可とかいるんですかね?」と話した。今年の紅白歌合戦で歌うNHKの連続テレビ小説「純と愛」の主題歌「いちばん近くに」や「366日」が有名だが、自分のイメージにピッタリの歌を見つけるつもりだ。

 東浜の意向を伝え聞いたHYの5人は「東浜巨君、同じ沖縄、そして地元の後輩がプロ野球チームに入団ということは、自分のことのようにとてもうれしいです」と使用を快諾。「『夢はかなえるためにある』ということを大好きな野球を通して、たくさんの方に伝えていってください。おたがいチバろうやー!」と、さっそくエールを送った。

 08年沖縄尚学でセンバツV腕となり沖縄のスターとなった東浜は「帰ってくると、言葉とか聞いてホッとします。沖縄をアピールしていきたいし、いずれは(沖縄の)公式戦で投げたい」と地元をこよなく愛する。沖縄を拠点に活動するHYも「子どもたちに何かを残したい」と、母校の小学校などを積極的に訪れている。共通点は多い。

 「まだ、福岡ヤフードームで登板する姿はあまり想像できない」という東浜だが、BGMの歌声はしっかりイメージ。大好きな曲とともに、プロの一歩を踏み出す。【石橋隆雄】

 ◆HY(えいちわい)00年に結成された男性4人女性1人の5人バンド。バンド名は出身地、沖縄・うるま市の東屋慶名(Higashi-Yakena)のイニシャル。ボーカル新里英之、ドラム名嘉俊、ギター宮里悠平が与那城小学校出身。キーボード・ボーカル仲宗根泉、ベース許田信介もうるま市出身。沖縄在住で音楽活動を続け今月5日に8枚目のアルバム「Route29」を発売。紅白歌合戦は10年に続き、今年2年ぶり2度目の出場。