侍ジャパンが熱戦を制して09年大会以来、3大会ぶり3度目の世界一に輝いた。決勝では初となる日米決戦。9回は、大谷翔平投手(28=エンゼルス)が抑えでマウンドへ。米国の主将で、エンゼルスでは同僚のマイク・トラウト外野手(31)を空振り三振で締め、胴上げ投手になった。野球の母国にして前回王者、スーパースターが居並ぶチームUSAに競り勝った。WBCでは初の全勝Vにもなった。

先発の今永昇太投手(29=DeNA)が2回にターナーに今大会5本目となる先制ソロを浴びるも、直後の2回に村上宗隆内野手(23=ヤクルト)が今大会1号となる特大ソロを放ってすぐさま追いついた。さらに1死満塁からラーズ・ヌートバー外野手(25=カージナルス)の一ゴロの間に勝ち越しに成功した。さらに岡本和真内野手(26=巨人)も続いた。4回先頭で左中間へ2号ソロ。リードを2点に広げた。

投手陣は豪華な盤石投手陣が細かい継投でつないだ。今永が2回1失点も、戸郷翔征投手(22=巨人)が2回無失点、高橋宏人投手(20=中日)、伊藤大海投手(25=日本ハム)、大勢投手(23=巨人)が1回無失点。さらには09年大会の胴上げ投手ダルビッシュ有投手(36=パドレス)が8回のマウンドに立ち、昨季ナ・リーグの本塁打王シュワバーに1発を浴びたが、1失点でしのいだ。

そして最後は、やはりこの男だった。9回のマウンドには大谷翔平投手(28=エンゼルス)が上がった。「3番DH」で出場した大谷は9回にDHを解除してマウンドへ。1回を無失点に抑え、前回大会王者アメリカの強力打線から逃げ切り、胴上げ投手に。世界一を締めくくった。表彰式では、侍ナインに金メダルが贈呈された。

宮崎での強化合宿からチームをけん引し、輪の中心にいたダルビッシュに加えて、メジャーでMVPに輝き投打で日本の中心に君臨した大谷もリリーフでそろい踏み。夢のような豪華リレーで世界一を14年ぶりに奪還。栗山英樹監督(61)が束ねた日本の侍たちが、ローンデポパークの中心で歓喜の輪を作った。

【WBC決勝 日本-米国戦ライブ速報】はこちら>>