3大会ぶり3度目のWBC制覇を達成した侍ジャパンが23日、米マイアミから帰国した。成田空港ではメジャー組4人を除く選手、スタッフらの到着を、約1200人のファンが出迎えた。日本中を大熱狂させた侍ジャパンを、日刊スポーツは2月の宮崎強化合宿から計6人の記者で密着取材を続けてきた。それぞれの記者ならではの「名場面」とは-。

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米国戦後の優勝セレモニー。ステージの上の栗山監督は、WBC優勝トロフィーを両手で抱えた。手渡したのは、日本ハム入団時から二人三脚で二刀流の道を歩んだ大谷。銀色に輝く栄光の印がズシリときた。思わず「重いぃ~」と声を上げた。驚いたような、うれしそうな顔。全ての労力が報われた。

おととしの12月、就任会見を開いた。当然ながら、大谷を侍ジャパンに呼ぶ可能性を問われた。ところが、答えは「必要ですか? 翔平」。いやいや、必要に決まってんじゃん! と誰もが心の中で突っ込んだはず。後日、真意を聞いた。「真っ平らに(候補の)選手を見ると言っている。他の選手の気持ちを考えないと」。大谷を優先的に選んだとて反対する人はいない。それでもフェアであり続けた。そんな監督と大谷がトロフィーでつながった瞬間が心に残る。【古川真弥】

【まとめ】WBC名場面 大谷翔平衝撃2発、ヌートバーに万雷拍手、ベンチに飾られたユニ…