MLB組のド迫力なフリー打撃に球場全体が酔いしれた。大谷が、吉田が、鈴木が…次々に豪快アーチを放り込む。選手たちも興味津々だった。“記者あるある”の「○スイング○本塁打」も数えがいがある。何より、あのすさまじい打球を生で見られただけでも価値があると思った。
27日の試合前、DeNA担当時代によく取材した牧が三塁側カメラ席近くの取材エリアにわざわざ近寄ってきて「バッティング練習、どこで見ます? 動画撮って送ってくださいよ」と声をかけてきた。牧自身の打撃フォームを確認したいからかと思いきや、「違いますよ。あの人たちしかいないじゃないですか!」。欲しいのは普段は打撃練習が見られないMLB組3人のことだった。
侍ジャパンに選ばれるようなトップ選手でも、いやだからこそ、なんとしてでも見たいフリー打撃。貴重な打撃映像から自らの打撃へのヒントを探しているのだろう。牧に限らず投手陣も含めてたくさんの同僚が打撃ケージ付近でくぎ付けに。中日の選手たちも2日連続のフリー打撃をスマホ撮影しながら、そのすごさにあぜんとしている姿が印象的だった。
大谷の2日連続グラウンドでのフリー打撃は、3年前の前回大会以来だという。室内で打つことが多いレギュラーシーズンでは見られない異例の光景。アメリカでの大谷を取材したことはないが、23年の前回大会と比べても、ファンサービスをより強く意識しているように感じた。
この2日間でフリー打撃だけでなく、キャッチボール後のボール投げ入れや、声援に手を振って応える姿も何度も見られた。合流日の鈴木との“爆笑会見”は同い年という関係性や鈴木のユーモアの影響もあっただろうが、愉快な掛け合いに思わず笑ってしまった。1日からは大阪に移動する。打席にも立つ予定で、次はどんな話題を提供してくれるのか、興味は尽きない。【小早川宗一郎】

