<WBC:プエルトリコ4-3米国>◇15日(日本時間16日)◇2次ラウンド2組◇米フロリダ州マイアミ

 悲願の初優勝を目指した米国が、準決勝にすら届かず、姿を消した。2次R敗者復活で、プエルトリコに敗れた。ホスト国が、06年の第1回大会での2次L敗退に続く屈辱となった。トーリ監督は「敗北を受け入れたくないが、全力を尽くした。相手が良かった」と神妙な顔つきで話した。

 今大会チームトップの10打点をたたき出していたライト三塁手(30=メッツ)が前日、背筋痛で離脱した。「キャプテン・アメリカ」の愛称で、チームの精神的支柱でもあった同内野手の帽子をダッグアウトに置いて必勝を誓った。

 1回に1点を奪われると、打線は粗い打撃が目立ち、今季マイナーからメジャー昇格を目指す38歳右腕に6回まで無得点に抑えられた。野球王国としてのプライドが、回を追うごとに焦りに変わった。指揮官が「1発を狙いすぎる」と恐れた弱点を露呈した。得点源のライトを失った打線は、7回に1点、8回に2点を返したが、あと1歩及ばなかった。

 先制を許したボーグルソン(35=ジャイアンツ)は6回途中で降板。昨季リーグ2位の36ホールドを記録したリリーフのペスタノ(28=インディアンス)も打たれ、6回までに0-4。中盤の失点が最後まで響いた。

 今大会唯一、大リーガーだけでチームを編成した。だが、トーリ監督は「あくまでもキャンプ期間。無理をさせることはできない」と思い切った戦いをできなかった。ドミニカ共和国やプエルトリコのような執念や一体感はなかった。