狼雅(2020年7月20日撮影)
狼雅(2020年7月20日撮影)

あすの関取を目指して、若者が奮闘している。1番相撲から3連勝とした西幕下12枚目狼雅(21=二子山)は「場所前にいい稽古ができた。足も動いてくれている」と充実の表情。東幕下16枚目欧勝竜(24=鳴戸)も2勝1敗と白星が先行する。次期関取として有望視されている2人の共通点は、場所前の10月に両国国技館内の相撲教習所で行われた合同稽古したことだ。

連合稽古などもなくなり、関取や幕下上位と稽古する機会が失われた欧勝竜は、師匠の鳴戸親方(元大関琴欧洲)に参加を直訴したという。今年1月の初場所で序ノ口デビューから史上3位の24連勝をして注目を浴びたが、関取の壁は分厚い。「幕下上位は強い人ばかり。前に出る相撲を取りたくて(合同稽古に)行かせてもらった」と話す。

17年に初めて外国出身の高校横綱に輝いた狼雅は、同じモンゴル出身の横綱白鵬から、立ち合いの踏み込みについて直接助言をもらった。「アドバイスをされるとうれしい。合同稽古(の影響)は大きかった」。コロナ禍の出稽古禁止で、影響を受けたのは幕下以下の力士も同じ。成長の場に感謝した。【佐藤礼征】(ニッカンスポーツ・コム/バトルコラム「大相撲裏話」)

欧勝竜(2020年9月26日撮影)
欧勝竜(2020年9月26日撮影)