連載「大相撲 夏の絵日記2019」は、今日から随時掲載します。現在実施中の夏巡業に参加している関取衆らが描きました。テーマは「夏の思い出」が主で、故郷の風景、個人的な趣味など個性豊かな絵ばかりです。ぜひご覧ください。

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最初に掲載するのは企画常連の関脇玉鷲関(34=片男波)です。1月の初場所で歴代2位の年長優勝を果たした実力者が描いたのは、蜂でした。「蜂ってかわいいじゃないですか。色合いとかもいいし、全体的に好き。ハチミツもおいしいし」。勝ち越しに必要な「8番」と「ハチ」で、縁起も良さそうです。

この蜂は玉鷲関自身を描いています。蜂の右隣に描かれた2つの卵は長男テルムン君と、優勝を決めた初場所千秋楽と同じ日に誕生した次男エレムン君。「働き蜂のように頑張るって意味で描いた。2人目の子どもも生まれたから、子どもたちのためにも働かないといけない」。蜂が背中向きに描かれているのは、巣にいる子どもたちの方を向いているからだそう。初土俵から休みなく土俵に立ち続けて15年。すでに角界屈指の働き蜂ですが、家族愛を力により長く土俵を務める覚悟です。