全日本プロレスやプロレスリング・ノアで活躍したレスラーの泉田純(いずみだ・じゅん)さんが亡くなっていたことが7日、分かった。51歳だった。関係者によると、泉田さんは神奈川県内の自宅で亡くなっているところを、連絡が取れずに訪ねた親戚によって発見されたという。死因は不明で、すでに家族によって密葬が執り行われたという。

 泉田さんは高見山が興した大相撲東関部屋の出身。青雲龍などのしこ名で幕下までいったが、91年に全日本に入団しプロレス転向。98年に本田多聞と組んでアジアタッグ王座を獲得した。頭突きが得意で、本田とのタッグはヘッドバッターズとも呼ばれた。00年にノア旗揚げとともに移籍。09年12月で退団し、以後フリーとして活躍していた。

 12年には雑誌で詐欺被害に遭っていたことを告白。16年5月に、泉田さんから約8500万円をだまし取った女性が実刑判決を受けていた。しかし、被害に遭った金は戻らず苦労していたという。昨年夏に相談を受けたというグレート小鹿は「長いこと苦労してかわいそうだったが、こちらも手が届く話じゃなかった」と話した。大相撲時代は、人なつっこい笑顔で、相撲教習所の教官も務め、部屋の後輩で元横綱の曙を指導したこともあった。

 ◆泉田純(いずみだ・じゅん)1965年(昭40)10月28日、宮城県生まれ。東農大を中退し、元関脇高見山の東関部屋に入門。86年春場所初土俵。高見将、青雲龍、武蔵海のしこ名で最高位は西幕下37枚目。91年秋場所限りで引退し、プロレスに転向した。全日本、ノアとわたり、選手会会長も務めた。09年末からフリー。185センチ、130キロ。独身。