ボクシングの東洋太平洋女子スーパーバンタム級王座決定戦8回戦が15日に東京・後楽園ホールで行われ、同級1位の「モデルボクサー」後藤あゆみ(28=ワタナベ)が、同級2位キム・アクタブ(フィリピン)を3-0の判定で破り、初タイトルを獲得した。CM出演歴もある長身の元バスケットボール選手が、デビュー1年4カ月でベルトを巻いた。

 試合後の控室、後藤は終始うつむいた。「お葬式みたい…」。喜びより、対策不足を嘆くのが先。大振りで突進する相手に戸惑い、自分から攻めを組み立てられず、強打も散発に。「KOで勝ちたかった」と、端正な顔から鼻血をぬぐった。宇都宮中央女高では高校総体に出場した174センチの長身サウスポーは、モデル、CM出演経験がある。昨年からはボディービル日本一で、柔道男子日本代表の岡田コーチの下で肉体改造中。5月には香港での試合も控え、「精進いたします」と謙虚にまとめた。