ボクシングのWBA世界ミドル級王者村田諒太(32=帝拳)の初防衛戦が22日発表された。4月15日に横浜アリーナで、挑戦者は同級10位エマヌエーレ・ブランダムラ(38=イタリア)となった。18歳でボクシングを始め、アマで30勝(7KO)8敗6分けで代表チーム入りしたこともあるという。27歳でプロデビューし、27勝(5KO)2敗で、欧州王座など4つの欧州地域タイトルを獲得。世界的には無名な存在だが、WBCとIBFでも同級7位にランク入りしている。

 初の世界挑戦に「決まった時は本当にうれしかった。きょうは人生で最高の日。人生をかけてきた結晶の試合にする」と決意を口にした。ローマの荒れた地区で祖父母に育てられた。恵まれない環境だったが「ボクシングが真っすぐの道を与えてくれた」と話す。178センチの右ボクサーファイター。「カメレオンと言われる。どんな音楽にも合わせて踊るように戦う。ボクシングは高貴な芸術」と、自慢のテクニックで村田を手玉に取るつもりだ。

 2敗のうち1つは、14年に現在のWBO同級王者ビリー・ジョー・サンダース(英国)に8回TKO負けしたもの。EBU同級王座決定戦を争ったが「試合は有利に進めていたが、ラッキーな一発をもらった」と話す。クリスティアン・ケルキ・プロモーターは「村田には若さと強さがあるが、不利な試合を何度も勝った長けた技術で、経験がものを言うはずだ」と自信を見せた。