3階級制覇を狙うプロボクシングWBA世界バンタム級2位井上尚弥(25=大橋)がファンが見守る中、約2年ぶりとなる8回にわたるロングスパーリングに臨んだ。5月25日に同級正規王者ジェイミー・マクドネル(32=英国)への挑戦(東京・大田区総合体育館)を控え、21日に所属ジムで英国から招いた3階級上のリー・ウッド、2階級上のラザ・ハムザと4回ずつ拳を交えた。

 後援会員30人を招待した見学会で、16年以来という8ラウンドを消化した井上は「ケガなくいい感じで調整できた」と満足そうな表情を浮かべた。前半はパワー十分の身長173センチのウッド、後半に王者と同じ身長178センチのハムザと激しい打ち合いを展開。「(マクドネルが)後半に粘る選手なので、長いラウンドをやっておきたかった」と意図を説明した。父の真吾トレーナーも「調子もいいし長身選手と長いラウンドができて良かった」と収穫を口にしていた。