スマックダウン所属の中邑真輔(38)が、またも日本人初のWWEヘビー級王座を獲得できなかった。

 先月8日の祭典レッスルマニア34大会でフォール負け、同27日のサウジアラビア大会での両者リングアウトに続き、王者AJスタイルズ(40)に3度目の挑戦。ノーDQ(反則判定なし)ルールでの王座戦だったが、両者同時の急所蹴りで2人とも股間を押さえてマットに倒れ込み、レフェリーの10カウントで立ち上がることができなかった。王座移動はなく、王者の防衛を許した。

 ヒール仕様の中邑はゴング直後に場外エスケープし、王者を挑発。場外戦で防護壁や放送席に投げつけられた。リングに戻ると高速ブレーンバスターやカウンターのドロップキックを浴びた。再度の場外戦で防護壁に投げられ、ファオアアームを食らうとエルボー連発、スチール階段に投げつけて応戦した。

 リングに戻るとコーナーでたぎり式踏みつけでペースをつかんで顔面にニードロップ、強烈なハイキックで痛めつけた。またも場外戦へともつれ込むと、防護壁にのぼってフォアアームを狙う王者の足を蹴ってダメージを与えた。リングに戻ってジャンピングキンシャサ、ランドスライドと大技を連発。後頭部や顔面を踏みつけた後、リングに持ち込んだイスの上にリバースパワースラムでたたきつけた。

 そのままキンシャサを狙ったものの、AJスタイルズにイスを投げつけられて左ひざに大ダメージ。イスが顔面に直撃し、左ほおから流血した王者のカーフクラッシャーを受け、痛めた左ヒザを攻め込まれた。相手必殺技のスタイルズクラッシュを狙われたところで急所攻撃。しかし王者からも急所攻撃を受け、両者ともにリングに倒れ込んだ。

 何とか立ち上がった2人が繰り出した技は-まさかの同時の急所蹴り。観客の悲鳴に包まれながら、2人が股間を押さえてマットに倒れ込むと、レフェリーの10カウントが数えられた。ダブルKO決着で引き分け、中邑は王座奪取できなかった。