WBA&IBF世界ライトフライ級王者田口良一(31=ワタナベ)が、大応援団の後押しで日本人初の偉業を果たす。19日は大田区総合体育館で前日計量があり、挑戦者のブドラー(南アフリカ)ともリミットの48・9キロでパスした。国内で2団体統一王者の初防衛へ、約1300人の大応援団が駆けつける。

 田口が用意した入場券は当初100枚増の800枚だった。14年の初挑戦時の約200人から4倍増だ。毎回お礼の一筆を入れて発送する。応援の輪が少しずつ広がってここまできた。

 さらに今回はボクシング好きの教育関係会社社長と知り合い、「ありがたいことに」と500枚の大口が加わった。一気に前回からほぼ倍増の応援団だ。先輩世界王者内山氏は会社員経験もあって営業力があった。渡辺会長は「田口も内山並みですごい」と驚いた。

 異例の日中ゴングも観客のために決めた。テレビ中継枠は2つの選択肢があり、もう1つは19日の土曜日夕方。「見に来てもらいやすいと思って」と、慣れない日曜日の日中を即決した。

 田口は入れ墨の多い相手に「間違いなく痛みに強い」と軽口をたたく王者の余裕もあった。「ジャブで先手をとり、正々堂々激しく打ち合って勝つ」と約束し、大声援に応えるつもりだ。【河合香】