ボクシング6階級制覇王者マニー・パッキャオ(39=フィリピン)が約1年ぶりの再起戦を前に計量をパスした。

 WBAウエルター級王者ルーカス・マティセ(35=アルゼンチン)への挑戦を翌日に控えた14日、開催地のマレーシアの首都クアラルンプールで前日計量に臨み、146ポンド(約66・2キロ)でクリア。マティセも146・7ポンド(約66・5キロ)でパス。両者ともに数秒ほどにらみあい、ファイティングポーズで撮影に応じた後、握手を交わした。

 昨年7月、ジェフ・ホーン(オーストラリア)に判定で敗れ、WBO世界ウエルター級王座を失って以来のリングとなるパッキャオは自身で対戦相手にマティセを選び、米国ではなく、母国に近いマレーシアでの試合を希望した。今年12月に40歳になるため、2連敗となれば引退の可能性もある。トレーニングキャンプ中には米メディアに対し、パッキャオは「これが最後の試合とは言っていない。しかし(現役を)続けられるかを考える根拠になるだろう」と冷静に自己分析している。

 一方、39勝のうち、36KOを誇り「ザ・マシン」の愛称を持つ王者マティセは試合直前の会見で「パッキャオは偉大な王者だが、まだ『ザ・マシン』と対戦していない。私が彼を倒した後、彼が引退を決意するならば、それは彼の決断。自分はタイトル防衛のために、ここにいる」と自信を示していた。