ボクシングの世界3階級制覇王者井岡一翔(29)が約1年半ぶりに日本ジム所属へ復帰し、日本男子初の4階級制覇を目指すことが22日、分かった。

同日までに、日本ボクシングコミッション(JBC)にReason大貴ジム所属として選手ライセンス申請書を提出した。承認されれば、国内での試合が可能になる。

17年大みそかに1度現役を引退した井岡は、父一法氏が会長を務める井岡ジムから離れた。遊技機メーカー、SANKYOのサポートを受け、米ライセンスを取得。国内ジムに所属せず、同9月に米国で試合復帰した。さらに大みそかにはマカオでWBO世界スーパーフライ級王座決定戦にも臨んでいたが、国内の活動は限定されていた。今年に入って周囲の勧めを受け、井岡が日本ライセンス再取得の意思を固めたという。

新所属先は埼玉・越谷市にあり、プロ選手は少ないものの、井岡には王座決定戦への出場チャンスが十分にある。大みそかに判定負けを喫したニエテス(フィリピン)がWBO王座を返上。同級1位パクリテ(フィリピン)に続く同級2位エストラーダ(メキシコ)が4月26日、WBC王者シーサケット(タイ)に挑戦し、同級3位の船井龍一(ワタナベ)も5月4日、IBF王者アンカハス(フィリピン)への挑戦が決定済みだ。WBOから井岡-パクリテの王座決定戦指令が届く可能性が高い。JBCに承認されれば、日本での世界戦開催にも障害はない。晴れて井岡が国内で日本男子初の4階級制覇に挑む舞台が整うことになる。