プロボクシングの名門・協栄ジムの金平桂一郎会長が9日午後、都内の東日本ボクシング協会を訪問し、プロ活動休止となる休会届けを提出した。

本日付けで受理され、即日休会となった。金平会長は「私の不徳の致すところ。(先代会長の)父も泣いていると思う。父は40年間ジムを守り、私の代でも20年。本当に選手、スタッフ、ファンのみなさんに心配をおかけして申し訳なく思います」と謝罪した。

東日本協会の規定では、5年以上休会が続いた場合、自動的に退会扱いとなる。5年以内に復会の手続きを踏まなければ、協栄ジムは事実上の「消滅」となる。金平会長は「復活するつもりがなければ最初から退会している。ジム再開が視野にあるからです。入っている以上は早く『新生協栄ジム』を立ち上げたい。金平なき協栄はありえない」と力説した。

14年9月から実質的オーナーによるジム運営、金平会長が選手育成、指導に手腕を発揮する役割分担で経営を続けてきた。しかし先月27日、オーナー側から突然、契約解除を通達されたという。現在、運営会社や実質的オーナーとも話し合いができていない状態。金平会長は「ジム内で何かが起こったら会長が責任を持たなければいけない。今、私はジムに入ることができないので、その責任を負うことができなくなった」と休会手続きの理由を強調していた。

休会届けを受理した東日本協会サイドは「今回は試合が決まっている選手がいる状態で休会届けを出したので、復活時の場合は会長の資質を問われますし、ハードルが出ると思います」との見通しを口にした。亀田3兄弟のいとこ京之介が在籍しており、22日には全日本新人王決勝(東京・後楽園ホール)を控える。協会サイドは「早急に選手の救済は話します。ジム移籍へのサポートをしないといけない」との見通しを示した。

▽具志堅用高氏(協栄ジムで13度防衛を果たした元WBA世界ライトフライ級王者、白井・具志堅スポーツ会長)「(休会の件は)ニュースで知りました。休会するようなら残念です。さみしいですね」