IWGPジュニアタッグ王者のエル・デスペラードが、18年優勝の高橋ヒロム(31)を破り、1勝1敗とした。

高橋が持ち込んだ自攻略本の「嫌いじゃないけど今は別に嫌いじゃない」という言葉に火が付いたデスペラード。ゴング直後から左膝に狙いを定め、集中的に痛めつけた。序盤は場外戦を繰り広げ、中盤でもことあるごとに足へのダメージを負わせた。高橋は動く右足で応戦するも、最後はレフェリーのいないスキに椅子を持ち出し、容赦なく左膝に向けてたたき落とした。さらにヌメロ・ドスで締め上げ、高橋がギブアップ。納得の戦いに勝利後はリング上で笑顔を振りまいた。

その後マイクを取り、ファンに向かって「優勝するのは間違いなく俺だ」と高らかに宣言。うずくまる高橋には「お前は自分でギブアップって言ったんだ。これでもう少し、俺に興味持ってくれたかな。その足でチャンピオンになれるのか。もう1回やれるなら立てなくしてやるよ」と吐き捨てるように言った。

現在タイトル保持者でない高橋がメインを戦うことにも疑問を抱く。「あいつはチャンピオンじゃない。あいつが光れば光るほど、輝けば輝くほど俺たちの影も強くなる。頑張ってくれよ、ヒロム」と独特の言い回しで言い放った。次戦は20日、初出場の上村と対戦する。「試合が終われば誰がジュニアの顔だったかが分かる」。初戦は田口に不覚を取ったデスペラードだが、徐々にエンジンがかかってきた。