超党派 格闘技(プロレス・総合格闘技等)振興議員連盟設立総会が19日、衆議院第一議員会館で行われた。同連盟は、コロナ禍で苦況に立たされているプロレス、総合格闘技などの団体を支援していくために設立された。

呼び掛け人で会長に就任した自民党の馳浩衆院議員(59)や、元首相で立憲民主党の野田佳彦衆院議員(63)らが出席した。馳氏は「コロナ禍でプロレス、格闘技などたくさんの興行が行えなくなり、団体や選手から何とかなりませんかと。格闘技が大好きな議員がたくさんいる中で、選手の安全や、健全な興行ができるように」と結成に至った経緯を話した。

現在プロレス、格闘技等の団体は多く存在しているが、横のつながりはあまりなく、結束して1つの方向に向かうことが少ない。そんな中、同連盟が相談に乗り、金銭面など支援やアドバイスを提示するなど救いの手をさしのべた。馳氏は「プロレス団体の弱点は何かあった時に統制が取れていないこと。困ったことがあればいつでも何でも受け付ける。選手を救うのが窓口としての役割」と力強く語った。

総会には女子プロレスのファンだという今井絵理子参院議員(37)も出席。「地域に根付いている団体や小さな団体はこの制度を知らないので、周知の徹底を行って欲しい」と訴えた。来月7日にプロレスデビューする息子の礼夢については「母として頑張って応援していきたい」と笑顔を見せた。

団体側の代表としてあいさつした新日本プロレスの大張高己社長(46)は「苦戦しているプロレス界に最強の援軍が現れたと思っている。プロレスはコロナ禍から立ち上がるための貴重な財産。我々も7団体で協力して、議員のみなさんと向かい合っていく準備をしている」と語った。また、総合格闘技RIZINの榊原信行CEO(57)も「選手が最高のパフォーマンスを行うためにも、ご支援いただけたらと。コロナで歴史を絶やすことのないようにしていきたい」と決意を述べた。

「いずれは他競技とコラボしてのイベントや、デジタルコンテンツの提供などもバックアップしていきたい」と今後のプランも検討しているという馳氏。プロレス、格闘技界と政界がタッグを組み、苦境のコロナ禍に立ち向かう。【松熊洋介】