ボクシング前WBOアジア太平洋フェザー級王者森武蔵(21)が、4階級制覇王者井岡一翔が所属する志成ジムに移籍した。9日付で薬師寺ジムから移籍届を提出し、志成ジムが29日に移籍を発表した。5月にロンドン五輪銅メダルで東洋太平洋同級王者清水聡(35=大橋)との統一戦に判定負け。新天地で再起し、再び世界を目指すことを決断した。

森は「尊敬、信頼を置く一翔さんの背中を追い、いつか追い抜くくらいのチャンピオンになります。志成ジムで復活ののろしをあげます。応援よろしくお願いします」とコメントした。

熊本・菊池市生まれで、小5で空手からボクシングに転向した。11、14年のU15全国大会で優勝。15年の中学卒業翌日には単身で名古屋に向かい、薬師寺ジムに入門した。16年にプロデビューし、17年にスーパーフェザー級で全日本新人王となった。18年に8戦目でWBOアジア太平洋フェザー級王座を獲得し、清水戦は4度目の防衛戦だった。

森はデビュー前に井岡のキャンプに呼んでもらい、手本とするようになり、親交が続いていた。トレーナーもイスマエル・サラス氏と同じで、アドバイスを受けていたという。

志成ジムはAmbitionから名称を変え、15日に渋谷区内の間借り状態から、目黒区内に新ジムをオープンしたばかり。森は「負けたら引退」を宣言していたが、すべての環境変えて井岡に追いつき追い越せで、こちらも再出発することになった。