「キツイ展開」を喜んで受け入れる。10月2日のRIZIN LANDMARK大会に出場する朝倉未来(29=トライフォース赤坂)が30日、オンラインで取材に応じ「命をかけるような試合をするつもり」と覚悟を見せた。

5月ごろから取り組んできたトレーニングで、これまでにないくらい練習量を増やしてきた。心技体それぞれの分野の専属トレーナーを計5人付け「強さが明確に表れてきた」と自信をのぞかせる。現在は元K-1王者の魔裟斗氏を指導した土居トレーナーに師事。「試合よりキツイ練習をしてきた。憂鬱で土居氏さんの顔を見るのも嫌だった」と明かす。

すべては自分との戦い。対戦する萩原京平からは、たびたび挑発を受けたが「何とも思ってない」と一言で片付けた。昨年11月にフェザー級王座決定戦で敗れた斎藤裕が今大会の解説を務めるが「実力はあるが、華も求心力もないので王者失格だと思っている。(自分は)1年前と全然違う」と目の前で強さを見せつけるつもりだ。

今大会を「(厳しいトレーニングをしてきた)答え合わせ」と位置付けた。6月にクレベルに一本負けを喫し、引退を口にするほど追い込まれたが、その悔しさをバネに厳しい練習に耐えてきた。勝利後には斎藤へのリベンジや、世界挑戦も見据える。「数値が日本人離れしている。そんな選手はフェザー級では俺しかいないと思う」。弱気な発言が目立った6月の敗戦のころとは違う。ビッグマウスをファンに納得させるためにも連敗は許されない。【松熊洋介】