次期IWGP世界ヘビー級王座挑戦者の内藤哲也(39)が、17年ぶりに復活した「新春黄金シリーズ」開幕戦で好スタートを切った。

自身が率いるユニット、ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポンのSANADA、鷹木と組み、現同級王者のオカダ、棚橋、永田組と6人タッグマッチで対戦。序盤は、SANADA-棚橋、内藤-オカダ、鷹木-永田と、1対1の構図が長く続いた。だが、鷹木が永田に龍魂ラリアットを見舞ってつかんだ流れを離さなかった。

最後は20分16秒。内藤が永田に必殺技のデスティーノ(変形リバースDDT)を突き刺し、3カウントを奪取。IWGPヘビーの歴代防衛回数ベスト3を誇る豪華トリオを葬った。

内藤は試合後、マイクを握ると「長くなってしまいますが、今の俺の気持ちを聞いてください」と切り出した。昨年2月にIWGPヘビー級王座と同インターコンチネンタル王座が統一され、同世界ヘビー級王座が誕生したことについて「俺は反対していた。はっきり言って、この王座に思い入れはまったくない」と断言。それでもベルトに挑戦する理由を「新日本で一番強い男、オカダを感じたい。そのオカダに勝ちたい。22年1月4日の東京ドーム大会のメインイベントに戻りたい」と3点挙げ、「誰のためじゃない、俺のためにベルトを取る!」と高らかに宣言した。

同シリーズの最終戦、2月20日の北海道大会で、新日本最高峰のベルトに挑戦する。「まずは自分自身が楽しむこと。自分が楽しまなきゃ、周りを楽しませることもできないからね」と、笑顔で話した。前哨戦はまだ始まったばかり。焦らずじっくりと、内藤が頂きを目指す。