メインイベントのONE女子アトム級(52・2キロ契約)世界選手権試合は、妊娠と出産のために2年5カ月間リングを退いていた王者のアンジェラ・リー(シンガポール)が、同級1位で同級世界GP優勝の挑戦者スタンプ・フェアテックス(タイ)を2回一本で退け、初防衛に成功した。

【ONE】秋山成勲がKO勝ち!青木真也との因縁14年に終止符/ライブ詳細

1回はコングから勢いよく飛び出すも、打撃を効かされてKO寸前の状態に陥った。それでも心を折られず、得意の寝技の展開から持ち直した。2回、開始直後にテークダウンを奪うと、腕ひしぎ十字固め、三角締め、ツイスターなど、テクニシャンぶりを発揮。体の柔らかい相手に苦戦したが、最後は終了間際に裸締めを決めてタップアウトを奪った。

マイクを持ったアンジェラは「見てくださってありがとう!」と感謝。すると、娘がケージ内に抱きかかえられて登場した。アンジェラは母の顔に。「まさにママとしてチャンピオンになる。その夢がかないました」と、涙に声を詰まらせながら話した。

アンジェラは15年のデビューから無傷の8連勝を飾り、16年5月に初代同級王者に。19年3月に陥落も、同年10月に再戴冠を果たした。一回り強くなった地元シンガポール、ONEのスーパースターが、再び連勝街道を築いていく。