2日に行われた立ち技格闘技RISE代々木大会(東京・代々木競技場第1体育館)で同団体から卒業した世界フェザー級王者の那須川天心(23=TARGET/Cygames)が、新たなスタートに向けて気を引き締めた。

大会から一夜明けた3日、都内で行われた記者会見に出席。自身の卒業大会を終え、「非常に感慨深いものがたくさんあった。僕の人生の1ページが終わったというか、なかなかこのような大きな舞台で見送ってもらうことはない。非常に思い出深い1日になりました」と振り返った。

試合内容に関しては、この日も反省の意を示した。メインイベントでTEPPENの同門で同い年の風音(23=TEAM TEPPEN)と対戦し、判定2-0の辛勝。決め手を欠く、「らしくない」展開に「感情的になっていた。自分の中でもモヤモヤしたものがあった」と悔やんだ。

相手のセコンドには父の那須川弘幸会長がつく「史上最大の親子げんか」。試合後、納得のいかない会長から、リング上で胸の当たりを強く押される場面もあった。控室でも「動きについていろいろと言われた」と説教を受けたことを明かし、「いろいろ修正していかないといけない」と気を引き締めた。

「これまでの人生で1度もなかった」という過酷な調整だった。追い込みや水抜きによる心身へのダメージは大きく、試合前の3日間は食事が喉を通らなかったという。それでも「課題が残る試合になったので次につながる」と言い切った。

収穫を次に生かす。K-1の3階級制覇王者で現スーパーフェザー級王者の武尊(30=K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)戦まで、あと2カ月。「そこはぜんぜん大丈夫です」と強気な姿勢でぶつかっていく。最強を決める戦いへ、神童がリスタートを切った。