無敗の世界3階級制覇王者となるWBA世界ライト級王者ジャーボンテイ・デービス(27=米国)が3度目の防衛に成功した。前同級暫定王者で同級1位となるローランド・ロメロ(26=米国)の挑戦を受け、6回2分39秒、KO勝利を挙げた。同回にカウンター気味の左フックを打ち込み、ダウンを奪って快勝した。

試合後インタビューで、デービスは12年12月、米ラスベガスで開催されたマニー・パッキャオ(フィリピン)-ファン・マヌエル・マルケス(メキシコ)との4度目対決の決着を持ち出した。この試合も同じく6回、マルケスがパッキャオの左ストレートに合わせ、右カウンターを打ち込んで失神させて1戦だった。

デービスは「あのパッキャオが捕らえられた時のようなパンチ。クレイジーなことは、それほど激しく打ち込んだものではなかったということ。彼(ロメロ)はちょうどそれに遭遇したんだ」と手応え十分の一撃にご満悦だった。

元世界5階級制覇王者フロイド・メイウェザーの愛弟子としても知られるデービスは、これで通算戦績27勝(25KO)無敗とした。試合前日の計量では、両者がファイティングポーズを取った時にデービスは自身よりも1歩前に出てガッツポーズしたロメロの背中を左手で押し、ステージから1・2メートル下に突き落とした。激怒したロメロに詰め寄られ、会場は騒然としたものの、周囲の関係者に制止されて何とか事態は収まった“ハプニング”もあり、試合前から注目されていたカードだった。

デービスは「このインタビューが近づいてきて、生意気になりたいと思っていたが、ロリー(ロメロ)に感謝したいと思う。彼のチームに感謝したい。リングの中で、落ち着いていた。彼が将来最高になることを願っている」とエールを送っていた。