WBO世界同級5位の加納陸(24=大成)がWBOAP同級5位の井上夕雅(23=真正)を判定3-0で下し、ベルトを手にした。
壮絶な打ち合いだった。「タイトル戦なんで向こうも気合が入っていた。何ミリかの勝負をものにできた」と加納は振り返る。技術的には優位だったが、手応えのあるパンチを打ち込んでも倒れない。加納は10回に鼻血を噴き出し、最後まで顔を赤く染めた。
判定はジャッジ2人が115-113、1人が116-112と際どかった。「想定した中で最悪の状況」と言いつつ、「まずフライ級でタイトルをとれたことが収穫」と腫らした顔に笑みを浮かべた。
同タイトルはライトフライ級に続く2階級制覇となる。ライトフライ級では世界1位までなったが、昨年7月の防衛戦後に減量苦から返上を決意した。フライ級は2戦目。「危ないところはなかった。熱くなることもなく、要所を押さえることができた。メンタル面でも成長していると思う」と手応えを隠さない。
目指す世界戦に向けては「試合にしっかり勝っていって、陣営からもいけると認められてから。今度は取りきらないといけないですから」と慎重な姿勢を示した。16年8月、18歳でWBO世界ミニマム級王座決定戦を高山勝成と戦い、6回負傷判定で敗れている。次の失敗は自分が許さない。
試合後は「世界を目指して落とさないよう頑張っていきたい」とアピールした。夢に向かいつつ、「修正して頑張っていきたい」と冷静に現実を見つめた。【実藤健一】

