全日本のリングで一世を風靡(ふうび)したザ・グレート・カブキさん(74)が、代名詞の『毒霧』で存在感を発揮した。

越中詩郎、大仁田厚、渕正信-井上雅央、谷津嘉章、グレート小鹿の6人タッグマッチの試合前にリングに上がり、『50周年お祝いの舞』で往年の華麗なヌンチャクさばきを披露、赤い毒霧も高々と3度吹いて、会場を沸かせた。

試合では越中、大仁田、渕組のセコンドに入ると、勝負どころでリング下からリング上の井上に緑の毒霧を浴びせて、勝利を呼び寄せた。

カブキさんは歌舞伎役者をモチーフにしたペイントで“東洋の神秘”として本場の米国で大ブレーク。1983年に逆輸入というカタチで全日本のリングに登場。毒霧や華麗なヌンチャクさばきで大人気になった。その当時とまったく同じ衣装といでたち、毒霧に、観客は大喜びだった。

試合は45年以上のキャリアを誇る和田京平・名誉レフェリー(67)が、厳格かつ迅速なレフェリングでさばいた。