必勝の三種の神器がそろった。

新日本プロレスと女子プロレスのスターダムが20日に開催する合同興行「Historic X-over(ヒストリック・クロスオーバー)」(東京・有明アリーナ)で、タッグを結成する新日本の金丸義信(46)、タイチ(42)、スターダムのゴッデス王者中野たむ、なつぽいの4人が14日、都内のスターダム道場で合同練習を行い、「愛をとりもどせ」「フェアリー丸ミスト」「LOVE X-over」の3つの必殺コンビ技を完成させた。同大会のミックスドマッチで対戦するDOUKI、エル・デスペラード、渡辺桃、スターライト・キッド組に、「愛」をテーマに立ち向かう。

合同練習を主催したタイチは、練習後「合同興行を良く思っていないファンもいると思う。だけど、俺はいいものが作れると思う」と胸を張った。序盤は、ややぎこちない様子の初コンビ4人組だったが、練習が進むうちに白熱。お互いに技を教えあい、絆を深めた。

タイチは中野に自らの必殺技「天翔十字鳳」(トラースキック)を伝授。2人で両コーナーから中央へ走って同技を見舞う、「愛をとりもどせ」が完成した。高い柔軟性を評価された中野は、「こんなにミックスドマッチって面白いんだと思わせる試合をする」と目を輝かせた。

金丸はなつぽいへ、得意の反則技「ウイスキー噴射」を指導した。普段お酒は飲まないというなつぽいは、初めはうまく霧状に噴き出せなかったが、練習を重ねてレベルアップ。最後は金丸と堂々の共演を果たし、自ら「フェアリー丸ミスト」と命名。「常に新しいことをやっていかないといけない。時代は進んでいく。これ(合同興行)は大きな一歩だと思うので、めちゃくちゃ楽しみです」と頬を緩めた。

練習の最後は、スターダムの2人から、新日本の2人へ、手つなぎスワンダイブ式プランチャを伝授。「おじさん同士で?」と手を取り合うことに抵抗感を示したタイチと金丸だったが、最後は4人で仲良く手をつないで「LOVE X-over」を決めた。

果たして、当日に三種の神器はお披露目となるのか。タイチは「手応えは完璧。4人の気持ちが1つになったら、試合にも出るね」と、充実感をにじませていた。