「氷の皇帝」と呼ばれた元PRIDEヘビー級王者エメリヤーエンコ・ヒョードル(46=ロシア)が王座挑戦でTKO負けを喫し、現役生活に終わりを告げた。ベラトール同級王者ライアン・ベイダー(39=米国)に挑戦。1回2分30秒、TKO負けを喫した。ヒョードルは「一方的で、自分の望んでいたような結果は出せなかったのは悲しい」と残念がった。

ベイダーの左ジャブを浴びて後退し、右ストレートを浴びてダウンを許した。そのままグラウンド勝負になると、ベイダーに上に乗られて左拳の連打を浴びるレフェリーストップ負け。19年1月、ベラトール・ヘビー級GP1回戦以来となるベイダーとの再戦で、前回は35秒KOで敗れたが、今回も返り討ちされた。

会場やケージ(金網)内には格闘技界のレジェンドが集結した。マーク・コールマン、ダン・ヘンダーソン、ジョシュ・バーネット、ランディ・クートゥア、ホイス・グレイシー、クイントン“ランペイジ”ジャクソンら歴代のUFC王者たちに引退セレモニーでねぎらってもらった。ヒョードルは「過去20年間近く、私と一緒に道を歩んできたベテランのファイターたちが私にあいさつするためにここに来てくれたことをうれしく思う。非常に満足している。サポートしてくれたすべてのファイターに会えてくれしい。ありがとう」とあいさつ。現役に別れを告げるようにオープンフィンガーグローブをケージに置いていた。