週末の29日(日本時間30日)、米ラスベガスのT-モバイル・アリーナで大一番を迎える人気ボクサーたちもWBC、WBO世界スーパーバンタム級タイトルマッチとなる統一王者スティーブン・フルトン(米国)-同級1位井上尚弥(大橋)戦に注目している。

アレハンドロ・バリオス(27=メキシコ)とのWBC世界バンタム級王座決定戦を控え、井上と2度対決している元世界5階級制覇王者ノニト・ドネア(40=フィリピン)は米専門サイト「ボクシング・シーン」の取材に対し「フルトン有利」と分析。フルトンの体格差によるアドバンテージが勝負に影響するとし「井上が体重を上げ、フルトンが王者。私はフルトンが少しだけ有利だろうと。そして井上はフルトンのような選手と戦ったことがないからだ」と説明した。

さらに「フルトンが王者ということも少し有利に働くと思う。フルトンはハングリーで、この試合に興奮しているはず。なぜなら、井上が同じようにボクシング界で注目される名前だからだ」と付け加えた。

また世界注目となるWBA、WBC、IBF世界ウエルター級王者エロール・スペンスJr.(33=米国)との4団体王座統一戦を控えるWBO世界同級王者テレンス・クロフォード(35=米国)もフルトンの勝利を支持する。井上の強さに敬意を表しつつ、フルトンの体格、強さ、スキルが有利に働くと分析した。ボクシング・シーンの取材に対し、クロフォードは「私はフルトンの勝ちに傾いている」と予想。KO決着か、判定決着かについて「分かりません」とキッパリ。その上で「両者にとって厳しい戦いになるだろうし、当日、より優れた選手が勝つだろう。私はフルトンの方が大きくて強い男だと思う。大きくて強いだけでなく、スキルも持っている。スキルがあれば十分で、(元世界5階級制覇王者)フロイド(・メイウェザー)はそれを証明した。フルトンはその体格を裏付けるスキルも持っている」と解説してみせた。

同じ米国出身ボクサーとしての期待も込め「彼が井上からの勝利を米国に持ち帰ってくれることを願っている。彼が日本で良い成績を収めることを願っているし、私も彼の幸運を祈っている」との思いも明かしていた。