無敗の格闘家で4月にボクシング白星デビューを飾った東洋太平洋スーパーバンタム級8位那須川天心(25=帝拳)がメキシコ王者狩りに挑む。18日、東京・有明アリーナでメキシコ・バンタム級王者ルイス・グスマン(27)との57・79キロ契約体重8回戦を控える。17日に東京・飯田橋で行われた前日計量に臨み、リミットよりも90グラム少ない55・7キロ、グスマンは300グラム少ない55・4キロでそれぞれ一発クリア。「通常体重を普段から摂生してキープしている。丸刈りにして気合を入れ続けている。そのおかげで良いパフォーマンスが出せるコンディション」と気合を入れ直した。

計量後にはフェースオフにも臨み、約14秒間、バチバチの火花を散らしながらにらみ合いを展開した。那須川は「昨日の会見時は目を合わせなかった。今日初めて顔を合わせて修羅場をくぐってきた目をしていた。戦い甲斐がある相手だと思う。タイトルを持っていて認める部分はある。ただ自分も修羅場をくぐってきた数は負けない」との自負を示した。

16日の記者会見で、グスマンからボクシングのキャリア差を指摘されたことに、あらためて言及。ボクシング1勝ながらも格闘家47戦無敗、元世界5階級制覇王者メイウェザー(米国)とのエキシビションまで経験しているだけに「(グスマンが)ボクシングの経験は上と言っていたが、試合に出る経験はボクシングだけに限らない。キックやそれまでの経験も含めたら修羅場の数は負けない」と対抗心を燃やした。

この5カ月間、異例の連続走りこみ合宿、そして約2週間にわたる「聖地」ラスベガス合宿で元WBO世界スーパーバンタム級王者アンジェロ・レオ(米国)らとのロングスパーリング、最後は世界挑戦経験のあるメキシコ人練習パートナーとの最終調整を積んできた。自らもボクサーとしての成長を感じ取っている。那須川は「明日の試合のために生きている。5カ月間しっかり準備してきた。ここまでの人生が全て準備期間という感じ」と集中力を研ぎ澄ませていた。。

4月のボクシングデビュー戦(B級=6回戦)では当時の日本バンタム級2位与那覇勇気(真正)から1度ダウンを奪い、大差判定勝利を挙げた。スーパーバンタム級で日本ランク入りし、東洋太平洋8位にも入った。日本ボクシングコミッションから実力を認められ、異例の2戦目で8回戦(A級)に昇格。WBAスーパー、WBC世界ライトフライ級王者寺地拳四朗(BMB)、WBO世界スーパーフライ級王者中谷潤人(25=M・T)のダブル世界戦に挟まれたカード編成で、セミファイナルに抜てきされている。

◆契約体重変更 那須川が当初、スーパーバンタム級で対戦予定だったフアン・フローレスはコロナ感染で欠場。試合約2週間前に代役出場となったグスマンの調整を考慮し55・79キロ契約体重に変更された。