県ボクシング界次世代のエース候補である中学生ボクサー2人が今春、開志学園に進学する。昨年8月の全日本UJ(アンダージュニア)王座決定戦・中学男子60キロ級で優勝した板垣黎洸(れいら、五泉北中3年)と、昨年3月の全日本UJフレッシュ大会中学男子54キロ級準優勝の寺島隆惺(りゅうせい、五泉中3年)だ。2人は高校の目標に「全国制覇」を掲げた。

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「少し緊張している」。板垣は高校での競技生活に臨む心境を話した。1月に合格が決まり、入学までは今まで同様に週4日、所属する五泉ジムで汗を流して備える。

開志学園は昨年、ウエルター級で川村萌斗(3年、東農大進学予定)が全国3冠を獲得した。3月の全国選抜大会(岡山)には男女5人が出場する。全国レベルの強豪校の一員になる心構えはできている。「全部の全国大会で優勝したい」。高校3年間で挑戦できる全国タイトルは計8つ(全国総体3度、国体3度、全国選抜2度)。そのすべてを取りに行くつもりだ。

161センチと60キロ級では小柄ながら、左右のフックと速さ、手数を武器にしたインファイトで、昨夏、中学最高峰の全日本UJ王座決定戦を制した。中学通算7勝(4敗)のうちRSC勝ちが6。「越後のタイソン」の将来に関係者の熱い視線が注がれている。

もっとも「成績には納得していない。本当に強い人はほとんど負けていないので」と満足していない。高校で磨きたいのは駆け引きや技術だ。開志学園の仁多見史隆監督(49)に、熱くなりやすい面を指摘され「試合になったら冷静に」とアドバイスを受けた。「そこも身につけたい」。感じる課題の数は伸びしろの多さの裏返し。「今から楽しみ」と目標達成に迷いなく歩みを進める。

◆板垣黎洸(いたがき・れいら)2008年(平20)5月13日生まれ、新潟・五泉市出身。巣本小3年からボクシングを始める。五泉北中1年時に東日本UJ北信越代表決定戦57キロ級で準優勝。23年3月の全日本UJフレッシュ大会男子60キロ級で優勝した。好きなボクサーは元世界ヘビー級王者マイク・タイソン。161センチ。

 

寺島は開志学園OBの兄泰貴(日大1年)が年始に帰省した際、同校の練習に連れていってもらった。スパーやマスボクシングを先輩全員と行い「楽しみになった」と入学を待ちわびる。それまでは五泉ジムの同僚、板垣とともにジムワークに徹する。

オーソドックスな構えから繰り出す左フックと右ストレートが武器。全日本UJフレッシュ大会54キロ級で2年連続準優勝するなど、全国上位の成績を残した。ただ、「1位を取れなかったことが悔しい」と達成感はない。その分、高校での目標ははっきりしている。「まず県大会で優勝。そして全国制覇」と言い切る。

中学生活を通して「好きな方」という筋トレでパワーアップを図ってきた。タンパク質を多めに取るなど、食生活にも気を配る。動画を見た兄から「もっと距離に気をつけて」とアドバイスを受け、今後の大事な修正点に挙げた。「ボクシングをやることに協力してくれた親や周囲に恩返ししたい」。全国を目指せる舞台があることに感謝し、3年間、「勝つことを目指す」。

◆寺島隆惺(てらしま・りゅうせい)2008年(平20)9月18日生まれ、五泉市出身。五泉南小1年からキックボクシング、4年から五泉ジムでボクシングを始める。21年の全日本UJ県大会で優勝、同北信越大会準優勝。好きなボクサーは辰吉丈一郎。タイプは右ボクサーファイター。173センチ。