ボクシングWBAスーパー、WBC世界ライトフライ級王者・寺地拳四朗(32=BMB)が今夏を目標にカムバックする。世界戦勝利後恒例の地元・京都の各所あいさつ回りを4日に行い、応援大使を務める城陽市の市役所で取材に応じた。

寺地は1月23日に大阪でカルロス・カニサレス(ベネズエラ)とダウン応酬の激闘を演じ、判定2-0と薄氷の勝利でベルトを守った。その試合の2日後、痛みに苦しめられてきた右拳を手術した。

通称「ボクサーズナックル」とされるもので、寺地いわく「拳の軟骨がずれる感覚」という。父の寺地永会長によると「はがれていた軟骨を修復する」手術を実施。手術後は固定された右手を使えない状態で「ごはん食べるのにめちゃめちゃ苦労しましたよ」と苦笑いし、「今は握れるけど、ギュッと握ったらまだ痛いですね」と明かした。

すでに東京の三迫ジムで練習を再開しているが、拳を使わないディフェンスだけを行う。今回の激闘で「こんな試合をしていたら選手寿命も短いな」と感じたと言い、パンチをもらわない技術を一から磨く。「自分は横の動きがなかったので、上半身の柔らかさですね。基礎の基礎からって感じです。練習生みたいな、地味な練習やってますね」と話した。

次戦は未定だが、ライトフライ級の統一戦とフライ級への2階級挑戦の2択で進める。WBO王者ジョナサン・ゴンザレス(プエルトリコ)には寺地会長が「2回ドタキャンされたんでね」と消極的。2月に王座を奪回したIBF王者シベナティ・ノンティンガ(南アフリカ)の方が現実味はあるという。

ただ、次戦に向けて前に進むのも拳の状態次第という。パンチを打ち込めるようになるのが5月の見立てで、寺地会長は「6月でギリギリかな」と話す。ただ、「あと年内に2回(試合を)したい」と構想を掲げる。

「いずれにしろ、次はベルトを増やす戦いをしたい」と寺地は力をこめる。苦しめられてきた拳の不安を取り除いた。夏には「シン・ケンシロウ」となって、ベルト統一へと突き進む。【実藤健一】