史上初の高校8冠を含むアマ10冠でプロボクシング日本ライト級6位の今永虎雅(24=大橋)が「アジア最強」を目指して出陣する。所属ジム興行フェニックスバトル114大会で、アジア最強ライト級トーナメント1回戦が組まれ、今永はマ・シャン(27=中国)と対戦する。24日には東京・文京区の日本ボクシングコミッションで前日計量に臨み、リミット(61・2キロ)よりも200グラム少ない61・0キロでクリア。マは500グラム少ない60・7キロでパスした。

自ら志願出場した優勝賞金500万円のトーナメントとなる。その初戦を控えた今永は「今回は自分自身に勝つ試合。どれだけ自分を出せるのか。自分との戦い。びびらずに自分を信用してやってきたことを出したい。このトーナメント自体が全部、自分に自信をつけるための試合になる」と言葉に力を込めた。昨年7月、ヘビ・マラプ(インドネシア)とのプロ4戦目では左あごを骨折しながらも左拳でダウンを奪って判定勝利。骨折部分の手術を受け、約10カ月ぶりのリングとなる。

2度の入院を経て、本格的なスパーリングを再開したのは今年2月だったという。今永は「前回から進化した部分が多い。楽しみな部分が多い。明日の試合をみてもらえたら分かる。1番はメンタル、気持ちの部分とボクシングの技術と両方です」と強調。実戦から遠ざかっていた時期には自分自身を見つめ直したとし「自分のことを信用し切れていなかった。このままでは上に行かれへんぞと。信用できることをやってきて実力もあるのに、いまいち自分を信じ切れていなかった。自分のパフォーマンスを出し切って上のレベルに行きたい。それを神様が教えてくれたのだと思う」と気持ちを引き締めていた。【藤中栄二】