「RIZIN46」(29日、有明アリーナ)を「ABEMA PPV ONLINE LIVE」で全試合生中継するABEMAは27日までにABEMA格闘チャンネル公式YouTubeで、同大会でRIZINフェザー級王座戦を戦う王者・鈴木千裕と挑戦者・金原正徳の独占インタビュー動画を公開した。

金原は昨年9月に行われた「RIZIN44」で、かつて鈴木を1Rで倒したクレベル・コイケに勝利。現在RIZINで4連勝中だ。その金原と約20年の付き合いになるという北岡悟は、金原について「全ての局面で高い攻撃力があり、受け返す力ももちろんあります」と語り、矢地祐介も「技術量もありますし、気が強いから、そこでの駆け引きもすごくうまいので、かなり(練習中に)やられてますね(笑い)。金原選手が勝てばルーキー、中堅、ベテラン全ての層の選手が奮い立ちますし、どっちが勝っても格闘技界にとっては良い刺激になりますよね」と話した。

金原本人は「僕ができることを僕が淡々とやるだけ、RIZINを盛り上げる人は盛り上げる。引っ張る人は引っ張る。俺にしかできないことは俺がやる。役割がみんなあるので、僕に勝ったからと言って彼(鈴木選手)の時代になるとも限らないし」と冷静にコメント。続けて「だから時代を背負うつもりもないけど、世に生きているおじさんたちの希望の光にはなりたいとちょっと思う」と少しだけ笑顔を見せた。

一方、鈴木は昨年7月の「超RIZIN2」で、現ベラトール・フェザー級王者パトリシオ・ピットブルに勝利し、続く11月の「RIZINランドマーク7アゼルバイジャン大会」では王者ヴガール・ケラモフに挑戦し、1RKO勝利。フェザー級王座を手に入れた。初防衛戦に挑む鈴木は、現在の心境について「イライラしてます、ずっと。対策練習をしてうまくいかないことがいっぱいあるので、なんでこんなに練習してるのにうまくいかないんだろうって。ちょっと疲れてはいますけど、いつも通りって感じですかね」と、鈴木にしては珍しく暗い表情を見せた。

さらに鈴木は「久しぶりにこんなに試合までの期間が空いたので、早く試合がしたいです。長い時間練習してると嫌になるというか、自分を見失いそうになる時があります」と弱音を吐く場面もあった。

そんな鈴木について、RISEやKNOCK OUTで王座を獲得してきた不可思は「ある意味ファンというか、次はどんな試合を見せてくれるんだろうって。細かいこと考えないでいつも通り試合すればまたやってくれるんじゃないですか? 初めての防衛戦だけど、全然心配とかはないです。それで気負いするような器じゃないです、あいつはもう」と鈴木の強さについて語った。

また金原と鈴木の2人は「超RIZIN3」で行われる朝倉未来VS平本蓮についても言及。金原は「あれはあれで盛り上がっていることは全然良いと思う。相乗効果で自分の試合見てもらえたらうれしいし。申し訳ないけど、なんとも思わない。ただ、自分が格闘技界から離れて客観的に見たときに、あの試合が盛り上がって本当に強い人たちの試合が盛り上がらないなら、日本のMMAは世界からどんどん後れを取るという危機感はあります」とコメント。

鈴木も2人の対決について「そんなに面白い試合ですかね?」と疑問を呈し、「誰々と試合がしたい。この試合に勝ったら戦わせてくれ。勝ちました、はい試合決定です。この流れが僕の考える格闘家だと思うので。たいして勝ってない、面白い試合してない、SNSで誰々と試合したい。何が面白いんですかね(笑い)」と鈴木節をさく裂させた。

「金原選手に勝ちたいという気持ちしかない」と話す鈴木に対し、「MMAの厳しさを教えてあげるのが僕の役割なのかな」と答える金原。果たして勝利をつかむのは? 両選手によるインタビューの全容はABEMA格闘チャンネル公式YouTubeでチェックできる。