プロボクシング元東洋太平洋、WBOアジア・パシフィック・ウエルター級王者・豊嶋亮太(28=帝拳)が自身初の日本王座獲得を狙う。5月4日、東京・後楽園ホールで開催されるWHO,NEXT DYNAMIC GLOVE on U-NEXTのメインイベントで同級王者坂井祥紀(33=横浜光)に挑戦する。昨年1月、佐々木尽(八王子中屋)に1回TKOで敗れ、2本のアジア王座ベルトを手放してから約1年4カ月ぶりのタイトル戦となる。

豊嶋は「もし勝ち続けていたら日本王者になっていなかった、と良い意味で(王座陥落を)とらえている。マニア的な感じですが、この日本王座を取って認めてもらうのも大事で『王道』を取ってから出直すという意味で絶対に取りたい」と言葉に力を込めた。

21年12月当時、アジア2冠王者として挑戦者の坂井を迎え撃ち、判定勝利を収めている。約2年5カ月ぶりの再戦は立場を入れ替えての激突となる。豊嶋は「内容が同じ試合という再戦はないし、何も気にしていない。ドラマという意味では自分が捲土(けんど)重来を期すというのはストーリーがあるし、みなさんに楽しみにしてもらっている。切り替えて、より一層、頑張っている」と決意を示した。

昨年1月の王座陥落後、心身をリセットするために約2カ月近くジムワークから離れた。再び世界を目指す上での覚悟を再構築し、練習を再開した経緯がある。豊嶋は「今はあまり大きいことを言いたくない。やることやりたい。やることやった人間でないと言葉の重みが違うと思うので。今回は日本王座挑戦という1つ仕事をやり遂げたい」と集中力を研ぎ澄ませていた。