東京女子プロレスは22日に千葉・幕張メッセで開催される「WRESTLE PRINCESS V」でプリンセス・オブ・プリンセス王座戦を行う。4度目の防衛を狙う王者・渡辺未詩(24)に挑むのが、第11回東京プリンセスカップ覇者の“アニキ”こと水波綾(36=フリー)。22年7月に水波が東京女子初参戦を果たした際の相手が渡辺。その時は水波が勝利したが、2年の時をへて王者にまで成長した渡辺と、今度はリング上でどのような戦いを見せるのか。水波に話を聞いた。(取材・構成=千葉修宏)
-今回の王座戦にかける意気込みを
「早く試合が来てくれとずっと思ってて。いろんなモチベーションが高い状況で幕張に行けるので、自分自身に対してもすごく楽しみ。私は本当にベルトを取って東京女子の歴史の新たな1ページを作るという気持ちでいます」
-東京女子に初参戦したときの相手が未詩選手。未詩選手は当時と何が違う?
「一番は気持ちの部分。前に対戦した時は、私に挑むチャレンジャーの渡辺未詩。でも今は東京女子を引っ張ってる渡辺未詩。私がプリンセスカップに優勝して、未詩と(リングで)向かい合った時に目の力強さが全然違いました」
-団体を引っ張る気持ちの強さが出ていた?
「自分が団体を引っ張るってことは、そこにいる所属選手を引っ張って、その団体を応援しに来ているファンの人も引っ張っている。生半可な気持ちではできないですし、気持ちの強さがプロレスの強さにイコールしてくるのは自分自身が体験してきたことです」
-かつていったん引退を決意されて、その後、AEWに行き、また現役続行を決意しました
「AEWに行く前はひと通りやりきった気持ちでいたんですけど、AEWに出たら何万人の前で試合をすることや、何かをした時のお客さまのリアクションが時差で来ることとか、盛り上がりとかを感じて。全然知らない世界があるって思って、もっと知りたい、もっと経験したいという気持ちになって。このまま引退したら悔いが残るから、それはやめようと思いました」
-その経験がどう今に生きているのか
「大きな自信になってますよね。そういったことを経験したからこそ今の水波があって。幅の広い感情、気持ちを持ってプロレスラーとしてやれている。だからどんな選手に対しても、なんか気持ち悪いかもしれないですけど(笑い)、その選手の生まれてからレスラーになるまでの生い立ちと向き合う、みたいな気持ちでやってるんで。対戦相手の戦いも水波というフィルターを通してお客さまに伝えたいという気持ちでずっとやってます」
-そういう意味では今度のタイトルマッチはお客さまに伝えるべきものがたくさんある
「まさか2人とも2年後にこうやってタイトルマッチで向き合うことなんて思ってなかったし。プロレスって不思議だなって思います。何より本当にチャンピオンになってから初めて向き合うから、ワクワクもあるし、どんな風になっているかわからない部分もあるし、いろんな感情がありますね。ここから何か新しいものも始まる試合には必ずなると思うんで。結果も大事だけど、プラスアルファで2人のターニングポイントになると思います」
-そんな水波さんが一番影響を受けたレスラーって
「私はもう小島聡さん一択なんで。2002年に小島さんに初めて出会ってからずーっとファンで。プロレスの教科書は小島さん」
-どういうところが一番魅力的なのか
「ただ勝てばいいって思ってたんです、プロレスは。なのに小島さんは出てきただけで明るいし、みんなの声援とともに戦っていく。やられればお客さんも応援するし、勝てばみんな喜ぶ。これがプロレスなんだって。ただ勝った、負けたよりも、どう戦って勝っていくかっていうところがプロレスラーなんだなって。自分もこういう風になりたいなって思いました」
-その水波さんも今は目標とされる側に
「なれてるんですかね? でも、いろいろ考えるのをやめたんです。自分はもう自分のまま、本能のままやる。センダイガールズのときに里村(明衣子)さんに『ミズはミズのままで、いいんだよ。それでミズが出てるから』って言われて、それって大事だなって思って。いつでもどんな状況でも水波を出せるという、あくまでも水波でありつづけるという気持ちでいます」
-それでは改めて自分自身であり続ける水波選手の、未詩選手との一戦に向けた意気込みを
「2024年9月22日は東京女子プロレスの新たな歴史ができる日だと思うし、その中心にいるのは水波だと思っています。渡辺未詩のチャンピオンになって半年の道のり、そして2年間の時間っていうものを幕張で全部受け止めつつ、私が勝ちたいと思います」
◆水波綾(みずなみ・りょう)本名・水村綾菜。1988年(昭63)3月24日、愛知・名古屋市生まれ。2004年、GAEA JAPANへ入団。同年11月、後楽園大会でのカルロス天野戦にてデビューした。センダイガールズ、プロレスリングWAVEを経て、19年5月に米AEWデビュー。現在はフリーとして活動の場を広げている。タイトル歴は東京女子以外でもプロレスリングWAVE「Regina di WAVE王座」「WAVE認定タッグ王座(パートナーは大畠美咲)」、センダイガールズプロレスリング「センダイガールズワールドタッグ王座(パートナーは愛海)」など多数。

