25年のプロボクシング年間表彰式が17日に都内で開催され、4団体統一スーパーバンタム級王者井上尚弥(32=大橋)が8年連続9度目の最優秀選手賞(MVP)に選ばれた。

MVPの通算9度目、8年連続受賞のいずれも自身の持つ最多記録を更新した。井上は「率直にうれしいし、毎年の取らなくてはいけない重圧もあった。2025年も(MVPを)取れたことをほっとしている。ボクシングが好きだから(連続MVPを)続けられていると思う。その中でもモチベーションが上がらない時もありましたが、そういう時も1つ1つ自分と向き合えて受賞という形で評価してもらたのはうれしい」と笑顔をみせた。

25年の井上は4団体統一王者として史上初となる年間4度の防衛に成功。1月に東京・有明アリーナで金芸俊(韓国)、5月に米ラスベガスでラモン・カルデナス(米国)、9月に名古屋IGアリーナでムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)、12月にサウジアラビア・リヤドでアラン・ピカソ(メキシコ)の挑戦を受けて全勝した。日本所属ジム選手では79年の具志堅用高以来、46年ぶりの年4度防衛成功した。

25年を振り返り、井上は「世界戦を4試合ということで自分の中でもすごく気の抜けない、あまり経験のできない1年だった」と口にした。1年間の疲労も約1カ月間の休養を取ったと明かし「体のダメージもない。4試合を見通ししてもクリーンヒットをもらうことも本当に少なく終われた」と充実した表情を浮かべた。

また世界的にも25年のWBC年間最優秀選手に選出。ピカソ戦勝利で世界戦27連勝まで伸ばし、ジョー・ルイス、フロイド・メイウェザー(ともに米国)を抜き、世界戦連勝記録の歴代1位を達成するなど、4団体統一王者としてアクティブに動いたことが評価された。

5月には、昨年3月に対戦を約束している元WBC、IBF世界バンタム級王者中谷潤人(28=M・T)の挑戦を受ける見通し。会場は2年ぶりの東京ドームになりそうだ。井上は「1年前に約束し、しっかりと整ったという感じがある。休養も取れたし、ここからしっかりと上げていきたい。言葉では言い表せない、今までにない、自分の中で燃えたぎっている感情がある。非常に楽しみだなと思っているところ。」と言葉に力を込めていた。

また技能賞には井上の弟でWBC世界バンタム級王者の拓真(30=大橋)と元WBC、IBF世界同級王者中谷潤人(28=M・T)の2人がそろって受賞。拓真は初、中谷は2年連続2度目の受賞となった。また兄弟で上位3賞となるMVP、技能賞をそれぞれ受賞するのも初めて。殊勲賞はWBA世界同級王者堤聖也(30=角海老宝石)が2年連続2度目の受賞。年間最高試合には昨年3月のWBA、WBC世界フライ級王座統一戦となる寺地拳四朗(BMB)-ユーリ阿久井政悟(倉敷守安)戦が輝いた。