東京都内で駐車中の乗用車内で大麻を所持したとして、大麻取締法違反の罪に問われた米国籍の格闘家エンセン井上(本名イノウエ・エンセン・ショウジ)被告(41)に、東京地裁は26日、懲役10月、執行猶予3年(求刑懲役10月)の判決を言い渡した。

 判決理由で合田悦三裁判官は「被告は自己使用と外国人格闘家に渡すため大麻を所持しており、依存度が強いことは明白。刑事責任は重い」と指摘。その上で「違法薬物との絶縁を約束している」などと執行猶予を付けた理由を説明した。

 エンセン被告はこの日、左手をジャージーのズボンのポケットに入れたまま出廷。判決言い渡し後、合田裁判官から「薬物と絶縁するように」と念押しされると、小さくうなずいていた。

 判決によると、エンセン被告は10月18日、東京都豊島区の駐車場に止めた車の中で、乾燥大麻約9・8グラムを所持した。

 エンセン被告は2002年、週刊誌記者に暴力を振るったとする傷害罪で、さいたま地裁から執行猶予付き有罪判決を受け、確定した。(共同)