高校生史上初のアマ7冠で東洋太平洋ライトフライ級10位の井上尚弥(19=大橋)のデビュー2戦目がTBS系列の夕方の時間帯で生放送されることが20日、分かった。次戦は来年1月5日、東京・後楽園ホールで世界ランカー級の強豪と対戦する。2日のプロデビュー戦では同ミニマム級7位クリソン・オマヤオ(フィリピン)に4回KO勝利。強さと華やかさを併せ持つ19歳に、TBSはデビュー2戦目では異例の夕方の中継枠を確保した。

 2013年の年明けは19歳の怪物が、ボクシングを盛り上げる。来年1月5日のデビュー2戦目が、地上波の夕方の時間帯で生放送されることが確定した。中継局のTBSは方針を固め、時間枠の調整に入っている。注目度が高まることに井上は「デビュー戦より、いい動きをして、ボクシングの楽しさをアピールしたい」と笑顔をみせた。

 TBSでは2日のデビュー戦も当日の深夜2時50分から異例の1時間枠で録画放送した。TBS関係者は「華があって強い」と、ただ勝つのではなく、アマ7冠ならではのスピードとテクニックのあるスタイルを高評価。デビュー2戦目での「スピード出世」につながった。

 デビュー戦をKO勝利で飾ったが、その2日後の4日に練習を開始。走り込み、筋トレ、ジムワークを順調にこなす。14日は西岡VSドネアの中継をテレビ観戦。子供のころからWOWOWの海外ボクシングを熱心に見てきただけに「日本人があの舞台に立ったのはすごい」と刺激を受けた。将来、米国でのスーパーファイトを夢見て、練習にも力が入っている。

 井上のデビュー2戦目とともに、当日のメーンイベントには元WBA世界ミニマム級王者八重樫東(29=大橋)が再起戦としてリングに登場する。今年の大みそかは史上初の4大世界戦が行われる。「大みそかの盛り上がりを新年もつなげたい」と井上。19歳の怪物が、夕方のテレビ中継で新年からボクシングをアピールする。